ヒトの五大免疫戦士: IgM、IgG、IgA、IgE、IgD の役割と特性
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Central Link株式会社
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ヒトの体内には様々な抗体が存在し、それぞれが異なる役割と特性を持っています。この記事では、IgM、IgG、IgA、IgE、IgDの五つの主要な抗体に焦点を当て、それぞれの特性と役割について探ります。
抗体は、4本のポリペプチド鎖からなるY字型のユニットで、それぞれのY字には同一の重鎖が2本、同一の軽鎖が2本あります。重鎖と軽鎖は、それぞれの相対的な分子量によって命名されたものです。
抗体のFab領域は特異的に抗原に結合し、可変性です。Fab領域の数は、抗体のサブクラスと対応しており、抗体の結合価を決定しています。
セクション 1: IgG - 守りの要塞
- IgGは血清中で最も豊富なサブクラスであり、抗体依存性の細胞毒性や補体系の活性化に参加。
- 新生児の保護や感染からの回復に重要な役割を果たす。
セクション 2: IgM - 初動の守護者
- IgMは初期の免疫応答に関与し、感染初期に産生される最初の抗体。
- 五量体構造により補体系の活性化や凝集に寄与。
セクション 3: IgA - 粘膜の守り手
- 多様な存在場所: 血清、鼻汁、唾液、母乳などで活躍。
- 母乳の役割: 新生児の消化管を抗原から保護。
- IgAは主に単量体として血中に存在し、粘膜表面で活性化される。
- 粘膜内層で重要な役割を果たし、感染からの一次防御に関与。
セクション 4: IgE - 寄生虫とアレルギーの関与
- IgEは極微量しか存在せず、主に寄生虫感染とアレルギー反応に関与。
- 肥満細胞や好塩基球と結合し、過敏症反応を引き起こす。
セクション 5: IgD - 謎めいた調停者
- 少量の存在: B細胞の抗体産生誘導に関与するとされるが、詳細は未解明。
- IgDはB細胞の表面に存在し、抗原受容体としての機能が考えられている。
- 免疫応答の誘導や自己免疫の抑制に関与する可能性がある。
結論:
- 抗体のサブクラスはそれぞれ異なる役割を果たし、免疫応答の多様な側面を形成している。
- これらのサブクラスの理解は、感染症、アレルギー、自己免疫疾患などの治療法開発において重要な示唆を提供している。
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