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FBS(Fetal Bovine Serum;ウシ胎児血清)の評価方法: 信頼性を確保しましょう

 

実験2

 

FBSは細胞培養において重要な要素であり、製造元やロットによって品質に差異があるため、評価が不可欠です。この記事では、FBSの評価方法について説明し、増殖曲線とコロニー形成率を通じて品質を確保する手順を紹介します。


 

1. FBSの評価の重要性:

  • なぜ評価が必要か: FBSは生物学的な製品であり、品質の変動があるため、評価を行うことは細胞培養の信頼性を確保するために不可欠です。
  • 検定サンプルの取得: さまざまなテスト用サンプルを業者から提供してもらい、評価に使用します。


 

2. 増殖曲線による評価:

  • 手順:
    1. 各血清を2倍濃度含む基礎培地を調整します。
    2. 1mlずつを35mmディッシュに分注し、インキュベータに入れておきます。
    3. 細胞をトリプシン処理し、中和にはFBS以外の血清を使用します。
    4. 細胞を遠心分離し、細胞数を数えます。
    5. 細胞を所望の密度(例:3-5×10^4細胞/ml)になるように培地で希釈し、ディッシュに分注します。
    6. 1日ごとに細胞数を数えます。


 

3. コロニー形成率による評価:

  • 手順:
    • Feeder細胞が必要な場合:
      1. 各血清を2倍濃度含む培地を調整します。
      2. 2.5mlずつを60mmディッシュに分注し、インキュベータに入れておきます。
      3. 細胞にX線を照射します(5000R)。
      4. 照射後、細胞をトリプシン処理し、中和にはFBS以外の血清を使用します。
      5. 細胞を遠心分離し、細胞数を数えます。
      6. 細胞を希釈します(例:2-3×10^4細胞/1.5ml)。
      7. ディッシュに分注します。
    • Feeder細胞が必要でない場合:
      1. 各血清を2倍濃度含む培地を調整します。
      2. 1.5mlずつを60mmディッシュに分注し、インキュベータに入れておきます。
      3. 細胞をトリプシン処理し、中和にはFBS以外の血清を使用します。
      4. 細胞を遠心分離し、細胞数を数えます。
      5. 細胞を希釈します(例:150-300細胞/ml)。
      6. ディッシュに分注します。
      7. 培養後、固定染色し、コロニー形成率を評価します。

 


 

まとめ:

FBSの評価は、細胞培養の信頼性を確保するために不可欠です。増殖曲線とコロニー形成率による評価を通じて、品質を確保しましょう。

 

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