モノクローナル抗体とポリクローナル抗体の違い
By
Central Link株式会社
·
1 minute read
モノクローナル抗体とポリクローナル抗体は異なる特性と用途を持っており、研究や医学の分野で広く使用されています。この記事では、モノクローナル抗体とポリクローナル抗体の主な違いと精製方法に焦点を当てます。
モノクローナル抗体とポリクローナル抗体の違い:
モノクローナル抗体
特性:
- 認識範囲: 一つのアイソタイプのみを含み、抗原分子上の一箇所のエピトープのみを認識します。
製造:
- 技術要件: 高い技術が必要で、ハイブリドーマの樹立に時間がかかります。
- 製造の難しさ: テクニックを習得する必要があります。一方で、ハイブリドーマが樹立されると繰り返し同一の抗体を作製できます。
長所:
- 一貫性の維持: ロットごとに同一な抗体を作製できるため、一貫性があります。
- 特異性: 特異的な検出が可能です。
- 微妙な構造の違いの検出: 微妙な構造の違いを見分けることができます。
短所:
- 感度: ポリクローナル抗体よりも感度が低い傾向にあります。
- 抗原の変異に対する制約: 抗原の変性や架橋などで抗原の構造が変化した場合、認識できなくなることがあります。
- 生産コスト: ポリクローナル抗体よりも比較的コストが高い。
ポリクローナル抗体
特性:
- 認識範囲: 一つの抗原上の複数のエピトープを認識し、異なる抗体の混合物です。主に IgG クラスの抗体が含まれます。
製造:
- 生産コスト: モノクローナル抗体よりも比較的コストが低いです。
- 技術要件: 複雑な技術は不要で、製造には低い技術的要件があります。
- 製造時間: 比較的短期間です。ただし、投与する抗原はある程度精製されている必要があります。
長所:
- 感度: 複数のエピトープに結合するため、同じ抗原分子上に多くの抗体が結合でき、シグナルが高くなります。
- 免疫沈降法での利用: 複数のエピトープを認識するため、免疫沈降法(IP)でよい結果が得られることがあります。
- 適応性: タンパク質の小さな違いに対しても高い適応性があり、モノクローナル抗体よりも反応しやすいです。
短所:
- 特異性の変動: ロットごとに特異性が異なる可能性があり、ロットごとに反応性を確認する必要があります。
- エピトープ同定: 複数のエピトープを認識するため、エピトープ部位の同定が簡単ではありません。
まとめ:
モノクローナル抗体とポリクローナル抗体は、異なる特性を持ち、実験や研究、創薬で使い分けられています。
Central Link株式会社では、原料採用が可能な様々な抗体を提案しており、
主に体外診断薬を製造するお客様へ供給しています。
抗体、ヒトや動物の生体試料、そのほかバイオ製品を
お探しの際はお気軽にご相談ください。